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犬も歩けば猫も歩く

中年サラリーマンの生活と副業について書いています。

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細くて暗く、長い通路の向こう側【第二話】

■調査結果

そして、二日後校長から電話が掛かってきた。
わたしは、仕事中だったが、抜け出して学校に出向いた。


そこで、聞かさせた事実は、
学年主任、担当教師など関係職員を使って、直接児童からヒアリングを行った結果、いじめの実態はありませんでしたとの事。

病院の窓口

正直、ガッカリした・・・。
じゃ、なにが問題なんだ!?泣き崩れる奥さんに、自分は掛ける言葉も見つからなかった。

それから、受診日までの間、娘は自宅で過ごすこととなった。

abberoad.hatenablog.jp

■受診日

そして、いよいよ受診日がやってきた。
県内とはいえ、クルマで1時間程度掛かる場所に病院はある。


その日は、まる一日掛けて、血液検査、心電図などの健康診断、内科、そして最後に「児童精神科」を訪れカウンセリングが行われた。


初めに娘一人で、そして次にわたしと奥さんが呼ばれた。
診察室に入ると、そこにいたのは意外にも若い女医さんだった。いままでの経緯を改めて問われ、次いでわたしに話が振られると、自分は子どものように泣きじゃくってしまい、まったく言葉にならなかった。


そして、先生から告げられた病名は衝撃的だった!


「摂食障害」です。分かりやすくいうと「拒食症」です。

精神的な障害が理由で、ものが食べられない状態にあります。
150センチ台の身長に対して、体重が30㎏を切っている状態で、大変危険な状態にあります。脳が萎縮している可能性があるので、MRI検査を最後に行いましょう!


そしてその日、我々夫婦をビックリさせる驚きの事実が分かった。娘は少しでも体重を重くしようと、信じられないくらい大量の水を飲んでいたようだった。


自宅を出る時に水を飲んだ様子はない、病院に向かう途中コンビニに寄ったが、そこで飲んだかあるいは、検査の前にトイレに寄ったので、その時に大量の水を飲んだのだろう。


病院側もその辺は心得ていて、大量の水を飲んだり、衣服に重りを入れたりと少しでも体重を重くするための対策をしてくるのは、日常的な事なのだそうだ。


そして、ほぼ丸一日掛けてようやく検査は終わった・・・。


検査結果が出るまでの期間、わたしたち夫婦は、「摂食障害」に関する本を山になるくらい読みあさった。しかし、その当時はまだ「摂食障害」の具体的な発病原因や治療方法について詳しく書かれた本は数少なかった。


当時、何十冊と読んだ本の中で、参考になったのがこの本


たくさんの本を読んだ結果、傾向として次のような子が摂食障害になりやすいということが分かった。

・まじめな子

・食いしん坊な子

・頑張り屋の子

・精神的な悩みを抱えている子

・女性患者がほとんど


そして、一度発症すると、相当長い治療期間が掛かること、場合によって生涯治らない人もいるということが分かった。

 

そして数日後、検査結果を聞くため再び病院を訪れた。
幸いにも、脳の萎縮は見られませんでした。
ただ、このままではいつ亡くなってもおかしくありません。
週末には、病室が空きますから、すぐに入院してください。


そしてその日の晩、娘と家族全員を交えて、話し合いをした。
「入院」という言葉に、娘は拒絶を示し「入院するくらいなら死んだ方がマシ!」といって、1時間以上の間号泣した。それでも、奥さんが「毎日お見舞いに行くから!」と言って、なだめて入院ということで話はまとまった。


そして、翌日の朝食時、わたしはリビングの入口で立ちすくんでしまった・・・。
娘が昨晩とは、まるで別人になっている。


泣くという行為は、エネルギーを消費するというが、食卓に座っている我が娘は、表現は悪いがまるでミイラのようだ。骨と皮だけになっている。


昨晩、号泣したことで、こんなにエネルギーを消費してしまったんだ・・・。


第三話につづく ⇒